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2024年4月18日

うれしい知らせがありました。春陽展で奨励賞を受けることになりました。最初は木版画で出品していましたが、今は木版コラグラフに表刷りという独特の技法に変化しました。アメリカの作家キャロルサマーズのカタログを翻訳してもらったことが非常な参考になりました。彼のような小さなローラーでないしインクも溶剤の使用の仕方も全く違う、これからも、この技法を進化完成させて私独自の作品として確立したいと思います。大きな作品は思うような作品になってきましたが、これからは小さな作品でもこの技法を生かせればと思います。小さな作品だと海外にも出品できますからね。

春陽展の巡回が終わった7月にホテル日航関西空港での個展がきまりました。約2か月の長い展示になり、受賞作品をはじめ、海外に出品した小さな作品たちも展示できればと考えています。小さな作品はパネルに貼ってまとめることで一つの世界ができるようにしたいと考えています。ただ、この展示方法が可能であるかホテル側と調整(相談)する必要があります。できないならその展示に近い方法を考え出さないといけません。これから、案内状や展示用のCV、作品目録など作るものが多くなるので時間が足りなくならないように計画を立てなければいけません。搬入日から逆算した工程表(ガントチャート)が必要になりそうです。昨日の夜から9枚のパネルにベースとなる紙を貼り、マットの窓を切り抜き、作品をセットし、最後にマットとパネルが離れないようにするのに今日の夜までかかりました。乾燥する時間も必要ですので思ったより時間がかかるものです。

作品をセレクトしていますと抽象作品が多くなりそうです。基本的には私の考えで進めることが可能ですが、油彩作品と一部の版画作品を見て決定されたホテルの企画でもありますので版画だけになる場合はきちんと説明が必要だと思います。

昨日、泉佐野市の生涯学習センターでリトグラフのワークショップを開催し、また新しい出会いがありました。いろいろすることがあり、まだまだ老いたりボケたりする暇がないことがいいようです。さあ、迷惑だけはかけないように頑張ろう。

 

2024年4月11日

村上春樹の短編小説は面白いから読んでみて、比喩がとにかく上手で女の子ならいちころ、ただ終わりがよく言うと余韻があるけれど、なんか突き放された感じがあるという。街角ライブラリーという小さな図書館があるのでそこを覗くと芸術系の大判の本や若い方が喜びそうな本とともに絵本のような小ぶりのバースデイ・ガールという本がありました。表紙は赤い地に女性の顔のイラストに数字が並んでいて、中は半分ぐらいが赤いイラストであふれていてまるで絵本のような小説です。二十歳の誕生日を一人で過ごすことになり、アルバイト先でオーナーと出会い、誕生日祝いになんでも一つだけかなえてもらえるというお話。何を願ったかを想像するのが面白い。僕なら、何をお願いするのだろう。

 

2024年4月9日
17日に行う簡易リトグラフ講座の準備をしています。会場は市の工芸室で水回りが準備された、しっかりした机に4人掛けが8台もある広い教室です。このような設備があるのはうれしいもので、私も何かの折に利用したいと思います。残念ながら机の表面に使用感がありこのままアルミ箔を置いて描画するのは少し問題が出るのではないかと思うので、下に敷くアクリル板かその代用のものを考えることにします。3月に行った高校生のワークショップは思った以上にうまくいきましたので今回もこの方法で大丈夫だと思います。版画の面白さは紙をめくるまで結果がわからないところにあって、多くは思わぬ結果に嘆くことが多いのですが、たまに神が手を加えてすばらしい結果をもたらすことがあります。その神の手が再び起こるように考え試すことが楽しくうれしいものです。8名の方が参加されると伺っていますが、版画をする方は何らかの美術にかかわっていると思いますので会うのが楽しみです。まったくの初心者の方がいらっしゃったときにどうするか、これが心配です。というのも、先日、初心者の方に木版画の印刀の使い方を説明することがどれだけむつかしいか痛感しました。刃を思わぬ方向に向けたりするのですから、チャンと彫れるわけでもないし道具は痛めるだろうし、ましてや怪我をする危険性もありますから。基本的なことを教えるには具体的に見せるしかないのですが、それがわかるようにやってみせるのは結構むつかしい。リトグラフでもインクを乗せるところが結構むつかしいところがあります。やっていることはローラーにインクを付けて版に転写するだけですがこれがなかなか厄介だ。厄介だからこのような講座が必要になるのだけどね。まあ、嫌にならないように楽しんでもらえるような講座になるようこころがけよう。そのためには、準備が大事。
 

2024年4月2日
早いもので今年も春陽会に作品を搬入する日が来ました。パネルに貼った50号の版画作品です。次は40号の円抜きの作品になります。しばらくは出品作品に苦労せずに済みそうです。もうすぐ、越前木版画展が始まり、その後はTKOミニ版画展が東京での展示を皮切りに京都、大阪に展示場所を移されることになります。いずれも楽しみな展覧会です。
上田秋成の雨月物語を読み直しました。なかなか作品にできずにいますが、今回は何とか作品にしたいものです。読み直せばそれなりに絵になりそうなイメージが湧きあがります。
白峰「崇徳院の体が真っ赤に燃え、膝まで届くザンバラ髪に白目を剥き、手の爪、足の爪は大きく鋭く鷲の鈎爪のよう。そこに怪鳥が飛んでいます」
菊花の約「命を絶ち魂になって左門に会う。左門は遺骨を取りに行き、赤穴を一刀のもと切り捨てる」
浅茅が宿「あなたを恨みながらもキツネやフクロウを共にして帰りを待つ。さりともと思ふ心にはかられて世にけふまで行ける命か」
無応の鯉魚「鯉に変身し竹生島にある弁才天の朱塗りの神垣が波に映える葦の間で眠って夢を見る。描いた鯉は湖に抜け出して泳ぎだす」
仏法僧「高野山で無念の自決をした人たちの幽霊。呪いの芥子」
吉備津の釜「袖の墓地に雑草が生い茂り、虫の声。七日すぎの上弦の月の光が木々から漏れて荒れ放題の庭。灯火がちらちらと風に揺れる。磯良のやせ細った姿。青白い顔に目が黄色く燃えている。正太郎は全身に中国の古い文字でお守りの呪文を書く。紙の札は朱でお経を書きあらゆる戸や窓を封印する」
蛇性の婬「荒れた海と黒い雲。美女と雨宿り。埃やネズミの糞の上に年老いた大蛇の妖怪となった美女の真女児が座る。雷鳴と吉野の春景色」
青頭巾「人肉をむさぼり愛欲におぼれて鬼となる快庵。江月照松風吹 永夜清宵所為」怨念が消え青頭巾と骨だけを残す住職の姿。これらの8作品を作りたいものです。

2024年3月27日
春陽会に出品する作品の額装(といってもパネル貼り)をしていますが、ちょっと思うようにならずに再加工をしています。パネルの灰汁止めをしたのですが不十分なのかパネルの横の桟の部分が茶色く変色しています。今は端だけですので、テープを貼れば隠れるため問題ないとも言えますが展覧会は巡回をする期間を考えると3か月以上になりますので影響が心配です。灰汁止めシーラーが不十分なのでしょうか、塗る回数や別の商品にするか検討が必要です。作品をピッと貼れるようになったのはいいのですが、次から次にいろいろ問題が発生するものです。
話が変わりますが、今日リトグラフに関する論文を見つけました。小学生の子供に簡単で安全なものを使ってリトグラフの原理を作品作りで指導しようというもので、非常に勉強になりました。一度、記載されていた安価な建材用の石板を手に入れてミニプリントで作品作りをしたいものです。4月に簡単なワークショップを行う予定ですので紹介できればと思っています。ネットがなければこのような情報に出会うことはなかったでしょう。今の良きところは積極的に受け入れようと思います。

2024年3月24日
カルチャー教室で油絵を教えているが、油絵と言いながら好きなことをしてもらっているので水彩を描いている人もいる。いろいろなことを行ってもらうと、それを見て覚えることになるので幅が広がって勉強になると考えている。今日も、画面に看板の字や数字を描くことに苦労されているので、普通にはどう描くかを指導しながら、雑誌などから転写する方法を伝えると興味を示した。この技法は、僕はなかなか教えてもらえずいろいろ試した記憶があるがしばらくしていない。久しぶり試したが結構うまくいった。絵画をしている人は技法について秘密にしたがるのはいかがなものだろうか。この技法は、メディウムはがし版画の技法とよく似ている。久しぶり試してみて思ったが、自分で描いた絵を顔料のインクジェットやゼロックスプリントしたものを転写すればそのまま版画になる。一度これで作品作りをしてみようと思う。サイアノタイプとの混合技法もあり得る。カンタブリアの作品のイメージが急に拡大してきた。教えることで絵にかかわり続けることで発想が広がるのは面白いものだ。

このようなことは子供を指導していても経験する。点を打って絵を描く経験をしてもらうと想定してた以上のことをするのを見るのは楽しい。見本は蛇だったのだが、うろこにこだわりスパンコールを身にまとったような絵を描く子供。点を打つのを飽きて(気が向かず)描き出す子供。とにかく自由だ。色の混ぜ方もいろいろだし、「そうか、こんなやり方もあるか」と感心する。ちゃんとこうするんだよ、と言いたくなるが、それが正解なのか戸惑う。親は一般的な指導を期待しているだろうから。とにかく、教えているのか教えられているのかとにかく面白い。それに、次何を指導するか本を読むからそれだけでも勉強になる。何年も続けられたらいいなと思っている。

2024年3月23日
南海高野線帝塚山駅を降りてすぐに帝塚山学院高校があり東に向かって歩くとお屋敷が続く。この界隈は趣がある大きな家があり楽しい。少し歩くと、チンチン電車が大きな音を立てながら天王寺に浜寺へ向かっていくのが見える。ここから天王寺まで歩いても40分もあればついてしまう。そのチン電の道沿いに小さくて癖のある親爺さんが握る太公望という寿司屋さんがある。僕はここのすし定食が好きでたまに入る。9貫の寿司に天ぷら5品ぐらい入る煮麺がつく。結構ボリュームがありながら安い。できればてんぷらは別にしてほしい。この通りは、有名な洋菓子、和菓子店が多いようだ。ふらふらと天王寺当たりまで歩いてみるのもいいと思う。

2024年3月21日
春陽会の作品を準備しています。作品はできているのですが、作品をパネルにピンと貼ってしまわなければなりません。一年ぐらい前にしたのですが、同じようにしていると思うのですが、今回うまくいきません。水分が蒸発して、きちんと貼れていなかったらもう一度摺りからやり直す必要があります。乾燥にも時間がかかるのでぎりぎりということになります。最近うまく貼れたので油断していました。
一つひとつしなければならないことを順序良くlこなしていくのが結果として一番早く、きちんとできてゆくのでしょう。
ちょっと時間をとって頭の整理をするのが大事なようです。

2024年3月20日(個人の創作記録として)

「Night Owl」という版画作品を作り上げました。版数は9版で様々な技法を使って作品にしました。①塩ビの版(梟を線で描いています)②梟を紙の上にモデリングペーストで描いたコラグラフの版(これでエンボスを最後に入れます)③空の木版(木目がよく表れた建材用のパネルの一部)④月の形をした紙のマスキング⑤一番手前を奥の木を彫った木版(3本)⑥真ん中の木を彫った木版(2本)⑦木の切り株を表現したコラグラフの版⑧蝋燭の版(木版にモデリング)⑨梟の形をしたマスキング紙版を利用している。
主となるフクロウは塩ビの板にビュランで刻んでいくようにし、バリは必要なところ以外はげずり取るようにしました。これを一番最初に刷ることで、大きさや位置が明確になり作品のベースになります。木版の刷が多くなりますので、厚めの和紙、例えば竹和紙をベースに最初考えましたが、ハーネミューレの300gを選択しました。アルシュは少し硬いように感じました。水を含み、余分な水分をとったハーネミューレの感触はとても好きです。
インクは、エッチングのハルゾウの黒だけで刷りましたが、6枚目から少し柔らかく感じたのでにシャルボネのリトグラフ用の黒インクを混ぜました。プレス圧は少し強めにしました。インクのふき取り具合を一定にして、プレス圧を決めるのはむつかしく、なかなか一定の濃さで刷れないのには技術のなさを感じます。プレッシャーゲージがついた大型のプレス機があればいいのですがね、手作業で色々することの楽しさもなかなかのものですと自分に言い聞かせています。さて1回目の刷が完成です。乾燥させ、再び水につけて、余分な水分をとる作業を繰り返して2回目の刷に入ります。基本的に背景からすることになります。この作品の全体を墨色でした塗り(刷り)を行います。梟に切り抜いた版と月の形に切り抜いた版を重ねて、何も彫っていない版を薄墨で刷ります。実際には木を彫った版木の裏を使いました。刷り上がりはこれだけでも作品になりそうな感じです。

続いて空の雲の表現には建材用のパネルの木目の好きな部分をマスキングで切り取って使います。建材用のパネルは削りが荒いので必要なところはサンドペーパーでならします。木版ですが、ばれんでの刷ではなくプレス機を使って刷ります。この版は大きいですが何とかエッチングプレスを使えますので木版プレスを使うことはありません。墨は薄墨で青色を呈する松煙墨(松潤)を使います。空の上を濃く下に向けてぼかすのも忘れません。月のマスキングをして刷っていきます。プレス圧は空の上部分のほうが気持ち強いかもしれません。木の目の流れがとても素敵ですが何度も繰り返すとうまく刷れなくなるのが困りものです。
次は、一番奥の木を刷ります。3本の木を彫った版の一部分を使います。墨は松潤を使いました。次に別の版の2本の木を刷ります。墨は薄く溶いた油煙墨(天衣無縫)を使います。薄墨では紫から赤い黒色を呈します。これで木の奥行きを表現したいと思います。一時、すべて銅版画で表現しようかと考えましたが微妙な黒色の微妙なニュアンスを変えるには木版で墨を使うのが最適と考えこの技法にしました。一番手前の木は油煙墨にガッシュのセピアを少し混ぜたものを使うようにしました。木の版は、建材用の4ミリ厚のものを利用しましたがこれがあまり良くなかった。もう少し厚めのものを使うべきでした。プレスを通すとメリメリと版が割れる音がしましたし、彫跡が刷り上がってきます。汚れを防ぐために圧を緩めると思った色が出ません。彫跡を綿棒などできれいに拭き取りますがどうしても汚れは免れません。仕方ないので汚れをバットに入れた水に紙をしたし、豚の筆で汚れを洗い落とします。大方の汚れは落ちますのでハーネミューレを選択したのがここで生きてきます。和紙では繊維の目にすぐにしみ込んでこの荒業を使えなかったことでしょう。
切り株の表現に入ります。モデリングペーストで作った版に薄墨で色を付けて刷ります。通常、このようなコラグラフは油性のインクを使いますが水性を使いました。すりあがりのままでもいいのですが、もう少し木の皮を強くしたいので、その部分だけを油性絵具(ローアンバー(クサカベ)+テールベルト(ルフラン)+セピア(クサカベ)+プルシャンブルー(マツダ)を適当にませて作りました)で作った色を筆で塗り雑誌の紙でふき取ったもので刷ることにしました。この色の強さ加減がむつかしいです。(最初の5枚と後半では絵具の色が変わりました。後半はちょっと緑が強すぎた感があります)最初1枚でテスト刷りを繰り返し、うまくいくとわかればエディションを一気に刷るべきだと思います。今回のように2回に分けるのは間違いでしょう(本当はエディションを5でいいと思いましたが、この作品が面白くなってもう5枚刷ったのが本当のところです)
梟の体に空いた蝋燭を刷ります。薄く絵具を付けて何度も何度も刷り重ねます。何度も何度も刷り重ねることによって奥行きが出ます。5回ぐらいは刷っているはずです。
最後に、モデリングペーストで作ったコラグラフの版で空刷を行います。(実際は梟の体に空いた下の部分に薄墨を少し敷きました。梟の体にあいた下の線をくっきりさせるためです)。完成後一度乾燥させて、翌日水張りして完成させることにしました。紙の耳を残すため、水張りテープと作品の間に紙を当てる工夫をしました。作品が完成する都度水張りができるように事前に準備をして進めるほうが効率的だと思います。
余談ですが、最後の木をするときに天地を間違いました。たまにこういうことがあるのですが具象作品で失敗するのは極まれのことでがっかりしました。ところが刷り上がりを見ると木が多くて面白く感じましたので、次は、木を多くして月あかりがそれを通して見えている作品ができると直感的に思いました。失敗は神が与えた啓示かもしれません。次の作品が見えてきました、楽しみです。

(これは創作記録ですのでこれだけを読んでもわからないと思います。必要な方には実際の版をもとに説明させていただきます。墨や紙にこだわり四苦八苦している様子を感じてもらえるだけでもうれしいと思います)

 

2024年3月11日
先日5日に高校の美術部で簡易リトグラフのワークショップを行いました。版画が広がればいいのにという期待のものに行いました。
美術部では三年生の二名が卒業したので女性ばかりの部になったそうです。すこしだけお話ししましたが、芸術大学に進学を決めているのは一名だけでした。
泉州地方では美術関係の予備校がなく(以前岸和田に分校があったのが廃止になったらしい)大阪まで出ないといけないのが時間が惜しいということです。
ネットで見てもらえる講座もあるのでそれも考えているらしい。時代だなと感心しました。
さて、リトグラフのワークショップは、ことのほかうまくいきました。
ワークショップに徐々に慣れてきたのでしょうか?それとも聞き手側がきちんとされていたからでしょうか?ほとんどの方がうまくいったので安心しました。
これから、私もリトグラフと他の版種との混合技法を試したいと思います。
来月はメディウムはがし技法のワークショップを大阪市内でおこなう予定です。
7月から関西空港のホテル日航での個展が決まりました。楽しみです。

 

2024年​1月5日

新しい年を迎えましたが、石川で大きな地震があり、それに関連して飛行場では考えられないような事故が起きてしまいました。海外を目に向けてもウクライナやイスラエルと戦禍が絶えません。これは人が起こすことですから避けることができそうなものですがなかなか解決に至りません。

​絵を描けることが本当に幸せなことだと身をもって感じる年の初めです。

 

2023年10月26日
お世話になっている子供絵画工房の展覧会が大阪市内であるため搬入に行ってきました。
100名以上の作品を展示するので大変ですが、多くの作品を一堂に目にすることができるので、とても楽しいものでした。特に、動物の仮面を壁いっぱいに展示した様子は圧巻でした。主宰者はちょっと茶色が多いなと話されていたのは面白いと思いました。
さて、今、私の作品は、スペインのカンタブリア、ヨーロッパのどこかを巡回して展示されているのが一か所、アメリカNYで一か所(これもBendheim Gallery, Greenwich, CTの巡回展が決まりました)、
12月からは再びNYで別の展覧会が始まります。日本の展覧会では縁のないこともありますが、海外では縁が出てきたようです。
そして今日アメリカから作品が売れたといううれしい連絡がありました。作家のことを知らずに、作品だけを見て購入いただけることは本当にうれしいことです。
これからも海外へ出品する励みになります。

 

2023年10月24日
金木犀の薫りが天から降っていたのに今はそれもなくなってしましました。
香りは短い時ですが、アトリエのある玄関を出た時には秋を感じさせてもらっていました。
今年もアメリカニューヨークで行われる第22回国際ミニプリント展に入選したことをうれしく思っています。国内では、選出する人が出品者のことを知っているケースが多いのでどうしても偏ってはいないか不安になりますが、国外の場合はそのケースは比較すると少ないと思うので、入選の意味は大きいと感じています。円安に加えて運賃もひところの倍近くになっているように思います。そういう意味では海外に出品するのもコストがかかりますが、やめられそうにありません。
もうすぐ、お手伝いしている子供絵画教室の展覧会が始まります。子供の作品はのびのびと面白い色遣いをしていますのでとても面白いと思います。私も、小さな作品を出品させていただいています。彼らの作品の中に置かれると勢いがないように思えてしまいます。小さくまとまらないように見習いたいと思たりします。
先日、木版画の刷を指導しましたが、思ったように刷ってもらい、失敗している結果を見せて刷毛の使い方を説明しました。しかし、失敗を見せて説明しなくても、こうしないとこういう結果になると説明してくれればわかる、そうすれば失敗作品を作らなくて済むといわれました。
確かに失敗をさせて指導するなら、失敗する前にきちんと説明して、失敗のないようにするほうがいいに決まっていますね。説明が分かりやすくていいと思っていましたが、私の奢りであったように思いました。指導することは本当に勉強になります。次回もう一度同じ版で刷る予定です。本当に楽しみです。

 

2023年9月7日
ここに友から借りた古いコミック本がある。ハートカクテルという「わたせせいぞう」の本だ。NHKの深夜番組で何本か連続して放送していたのでそれを機会に借りてきた。
昭和59年(1984年)12月15日第1刷発行とあるので約40年前のバブルを迎えようとしている頃になる。拓郎や陽水、かぐや姫のフォークソングからユーミンのニューミュージックに入るころの少しおしゃれな時代。さすがにこの本も背は色あせてしまっている。扉絵は缶コーラのプルトップを開けたものが窓に置かれている。

吹き出しは手書き、

「その町には海からの風が流れていた」という情景を表す言葉から始まるバラホテル。

そして「町には夕闇が迫っていた。そして今度は山からの風が流れていた」で終わる。
2話目はジェシイの店。ジェシイの店ではライトビールにピッツア。BGMはCarmen McRaeの歌声やGeorge Bensonのギター。しゃれた空間と時の流れを感じさせてくれる。

ゆっくりとページをめくりながら40年前を遊ぶ。

2023年10月3日
所属している春陽会から春陽帖に簡単な記事を寄稿するよう依頼を受けました。140文字という非常に短い文書ですので思いのほか難しいものでした。
私のすまいから一番近くにある美術館は和歌山近代美術館になります。この美術館は南海和歌山市駅から歩いて10分余りのところにあります。バスで県庁前まで行く方法もありますが、私はゆっくりと歩いていきます。運動にもなりますしお金もかかりませんから一石二鳥です。
和歌山市駅は図書館ができで、一階にはスタバと本屋さん(蔦屋)と図書館が一体になって面白い空間になっています。珈琲を飲みながら、パソコンで仕事をしたり、資料を調べたりしています。しかし、美術館に行く道は、少し寂しい感じがします。ブラクリ丁を横目にすぎますが、もともとは非常ににぎやかだったはずです。和歌山城を過ぎた横手にモダンな建物の美術館があります。版画作品の収蔵が多く、版画に興味を持つ私にはとても素敵な場所です。65歳を超えると拝観料が無料ですし、車で行っても駐車料金も2時間無料となります。ほかの美術館もこうであってほしいと思います。和歌山に縁のある作家の作品を行うことが多いですが、常設展だけでも十分楽しめます。暗い部屋に一面にマーク・ロスコの大きな作品がひっそりと掛けてあります。照明は壁に沿った天井から光を落としているためか絵が浮いて見えます。
そして静かに語ってくれます。丁度見る位置に椅子を置いてくれているところも憎いサービスです。
心地よい昔の映画を見ているような気になります。そして、運が良ければ駒井哲郎の「手」や「束の間の幻影」を見ることができます。
そうそう、県庁の中の食堂がいろいろな種類(和食、中華、洋食からデザートまで)が食べ放題でありながら結構おいしい、お城を眺めながらの舌鼓もいいものです。
あとは、晩ご飯の美味しいところが見つかれば最高なのですが。
今のところ、味一のとんかつになることが多いのです。美味しいのですが、お店の人がちょっと偉そうで・・・。

2023年10月4日
人類が誕生してから20万年前と言われています。ホライモリという目のないウーパールーパーにも似た動物が6600面年前にこの地球上を泳いでいました。隕石の衝突によって多くの静物が死に絶えたときも生き延びることができたこの生物が、人類の出現により自然の崩壊から絶滅の危機を迎えているという。
地球の5回の大量絶滅の危機があったという困難を乗り越えても今回を乗り越えるのは難しいかもしれない。
このようなことが書かれている本を眺めていると、昨日注文したプリンターが早々に届きました。
何と早いこと。電気屋さんに行かずに重いものを玄関までもってきてくれて、店頭で購入するよりは安価という。だまされているのではないかというようなリスクがあるが、きちんとしたところであれば問題はない。通販で購入する理由が分かった気がしました。このようなことを書くのは、ベアリングばれんが欲しくて、いろいろ探していたら適当なものがあったので注文をしました。しかし、注文後にメールに支払い方法を送ってきたり、代引きの購入手段がなくなっていたりしました。怪しいと思ったので、注文画面ではあった代引きがなくなっていることを指摘し、代引きで購入する条件でメールをしたが返事がありませんでした。
きっと騙されるところだったと思います。多くのサイトがそうではないと思いますが注意したいものです。
怪しいサイトとして公的なところに報告しておきました。
購入したプリンターは以前のものとちがって、スキャナーもついているのでいろいろ活躍しそうです。前と同じ顔料系のものですが色は少なくてランニングコストも安く済みそうです。
パソコンとの接続に時間がかかりましたがこれから便利になりそうです。
ノズルの固まり(つまり)で一部欠損する前のプリンターも処分できてすっきりしました。
最近続けて、海外のコンクールに出品していますが、その出品料はPAYPALで支払いします。
プリンターと格闘していると、クレジット会社から電話で、この支払はあなたがおこなったものかという確認の電話がありました。
続けて、アメリカに3か所に送金したわけですからおかしいと思ったのでしょうね。
きちんと調べているのだと思いました。海外の送金は特にチェックしているのでしょうね。
そうこうしているとお巡りさんがパトロールといってやってきたのですから、何といそがしい一日です。
表札は獨楽窩と記載していますから何かいいたげでしたが、梱包材と格闘している様子を見て早々に引き上げてくれました。
カッターナイフを持っていましたからやばいと思ったのかもしれませんが。

 

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